
韓国で観客動員数5週連続第1位、韓国観客動員数750万のメガヒットとなったクライムアクション映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』が4月11日(金)より劇場公開中。
4月3日に行われたジャパンプレミアでは、緊急来日したリュ・スンワン監督、W主演のファン・ジョンミン、チョン・へインの3人が上映前の舞台挨拶に登壇。観客の大歓声と銀テープを放つキャノン砲で盛大に迎えられ、作品への思いや撮影中のエピソードなどを熱く語った。
◆最初の挨拶
リュ・スンワン監督(以下、監督):貴重な時間を割いて私たちの映画を観に来てくださって、心から感謝しています。
ファン・ジョンミン(以下、ジョンミン):こうして私たちの映画が公開されることになり、皆さんとこのようにお会いすることができて本当に幸せです。とても気分がよく嬉しいです。皆さんにとって楽しい時間になることを祈っています。
チョン・へイン(以下、へイン):(日本語で)皆さん、はじめまして。お会いできてうれしいです。緊張しますので、頑張ります!一緒に楽しい方です…。ありがとうございます。(一緒に)楽しみましょう、です!
◆リュ・スンワン監督とファン・ジョンミンさんが9年ぶりに再タッグを組み、公開を迎えた感想は?
監督:9年はとても長い時間ですが、私たちはいつも続編を作ろうと話し合っていたので、9年という時間が経ったことに全く気付かなかったです。
お互いに、家の子供が大きくなったのを見て「ああ、時間が経ったんだな」と思うのですが、私たちの中での9年という時間は全く違うものでした。それは、『ベテラン』の続編を作って、以前とは違ったさらに発展した新しい姿を皆さんに見せたいという思いがあったからです。
主人公が素敵に成長した姿を撮るために悩んでいた時間が9年、ということになります。今日皆さんに観ていただいて、9年という時間が経ったことを十分に感じていただき、その時間に見合った楽しみを届けられると思います。
◆今から映画を観る観客に向けてメッセージを。
ジョンミン:観るより先にメッセージをお伝えするのは、マズくないですか(笑)?
この映画は私たち3人だけでなく、韓国映画に従事している人にとっても重要な意味を持つ作品でした。その理由はコロナ禍によって、コロナ期間中に映画産業、映画芸術がダメージを受け、劇場で映画を観られない状況にもなっていたからです。
そのような意味で、この作品によって、映画館や韓国映画に活力を取り戻してほしい、韓国映画界が再び元気になってほしいという気持ちをもって、とても努力をしました。
観客の皆さんに映画館へ足を運んでほしいという願いを込めて作った作品ですが、幸いなことに本当に多くの方々に映画館に足を運んで観ていただけて、この作品を応援してくださいました。そして、韓国映画もまた少し良くなって、活気を取り戻したように思うのですが、そのおかげもあってか、このように私たちを日本へもお招きいただいて、公開につながったのではないかと思います。
私が皆さんへお伝えしたいメッセージは、まずはこのようにお招きいただきありがとうございますということと、ぜひこの映画を楽しんでご覧いただきたいということです。
そして、皆さんが感じられたメッセージについては、映画を観終わったあと、私に連絡をしていただければと思います。電話番号は010-0000-****です(笑)。(会場笑)
◆チョン・へインさんはファン・ジョンミンさんとのバディ感が素晴らしいですが、今回参加していかがでしたか?
へイン:最初にこの作品のオファーをいただいたときは、本当に夢のようでした。学生のころに『ベテラン』1作目を観て魅了されていたので、なおさら夢のように感じられました。俳優としてもひとつの夢でもあると言えると思います。学生のころに観ていた作品に合流できて、夢が叶ったような気持ちでした。
一方では、プレッシャーも感じていたのですが、撮影が始まったあと、ファン・ジョンミン先輩が自ら僕の方に歩み寄ってくれました。そして普段はお酒を飲まないのですが、「一杯やろう」と手を差し伸べて誘ってくださったので、とても気楽な気持ちで楽しく撮影できました。現場ではそのようなことを感じながら撮影していました。
「私はチョン・へインさんが大好きです」ファン・ジョンミン
◆ファン・ジョンミンさんはチョン・へインさんと一緒に撮影されてみて、いかがでしたか?
ジョンミン:私は『ベテラン』1作目から参加しているので、軽い気持ちで臨めたのではないかと思うんですね。
でもチョン・へインさんの場合は2作目からの参加ということで、そのプレッシャーは大きなものがあったのではないかと思うのですが、それにもかかわらず、彼はスポンジのようにいろいろなことを吸収して受け止める、本当に素晴らしいエネルギーを持った俳優です。なので、ご一緒してどうだった、というよりも、とにかく彼が持っている、人への接し方や作品への入れ込み方を学ばせてもらったような気がします。私はチョン・へインさんが大好きです。
◆リュ・スンワン監督が撮影中に特に記憶に残っているエピソードは?
監督:まずは、冬の寒い時期に撮影していたのですが、なぜその時期を選んだかというと、寒さの中で孤軍奮闘する刑事の姿を見せたいということで冬にしたんですね。でも本当に寒かったです!
実は先の記者会見のときに、ファン・ジョンミン先輩が、「撮影中は、撮影のことはさておいて、とにかく家に帰りたいと思っていた」と話していたのですが、観客の皆さんはこの話しがどのシーンかは、観ていただければわかると思います。
でも、そのときに思いました。作っている人たちが「ああ早く家に帰りたい」と思ってくれるのであれば、観客は「早く家を出て映画を観に行きたい」と思ってもらえると。今日皆さんにここまで来ていただいたので、ある程度成功したのではないかと思います。
◆韓国では350回も舞台挨拶を行ったそうですが、多くの観客と直接触れ合える機会というのは俳優にとって大きな力になりますか?
ジョンミン:もちろんです。今日もここにいらっしゃる皆さまと映画、スクリーンを通じてコミュニケーションしたい、触れ合いたいという願いを持っています。こうして皆さんと目を合わせて「こういう映画を撮りました。これからこんな映画をご紹介します」とお披露目する時間や空間は、俳優にとって本当に大きなものであり、とても思い出に残ることでもあり、光栄です。なので、そんなに大変だったというふうには感じずに、ひたすら楽しく350回の舞台挨拶をしていたように思います。
今350回と聞いて、かなりの数だなと思いますけど、いざ舞台挨拶をしている最中にはそんなことを全く感じずに、楽しみながら舞台挨拶をしていました。
◆チョン・へインさんは日本でイベントはされていて、舞台挨拶は初めてだと思いますが、どんな気持ちですか?
へイン:日本には数多く来ているんですが、僕の本業である俳優として出演した作品を持ってご挨拶できるのは、本当に幸せなことで、一番胸がいっぱいになるときです。
韓国では舞台挨拶を本当にたくさんしたんですけれども、僕は舞台挨拶をたくさんすることで、健康になりました。なぜかというと、そのときに階段を上ったり下りたりしたので、下半身が強くなりました。そして今こうしてここに立っていると、舞台挨拶をしたときの時間や思い出がよみがえってきます。僕にとっていいプレゼントをしてくれてありがとうございます。
トークが終わり、マスコミ向けのフォトセッションのあとには観客に向けた撮影タイムへ。場内に声援が飛び交うなか、突然ファン・ジョンミンが「へインさん、会場を1周してきたらどうですか?」と言い、チョン・へインが会場の通路を1周歩くというビッグなサプライズも! そして、チョン・へインが舞台に戻ってくると、今度は観客から「ファン・ジョンミン!」とリクエストの大コールが沸いたが、次は観客を背景にした3人と一緒の記念撮影へと続いた。短い時間ながらも、作品への熱い思いや3人の魅力がギュッと詰まった大充実の舞台挨拶となった。
取材・撮影・テキスト CulTame com(カルタメコム)編集部
『【会見レポート】リュ・スンワン監督、ファン・ジョンミン、チョン・へインが来日!映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』緊急来日記者会見』の記事へ
『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』
4月11日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
公式サイト https://veteran-movie.com/
(原題:베테랑2)(英題:I,THE EXECUTIONER)
監督:リュ・スンワン
脚本:リュ・スンワン、イ・ウォンジェ
上映時間:118分
出演:ファン・ジョンミン、チョン・へイン、アン・ボヒョン、オ・ダルス、チャン・ユンジュ、オ・デファン、キム・シフ、
シン・スンファン

2024年/韓国/韓国語/118分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳 根本理恵
提供:KADOKAWA Kプラス MOVIE WALKER PRESS KOREA
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
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